町田・相模原での起業・会社設立をサポート(株式会社・合同会社設立)

お問い合わせ無料相談はこちら

創業ブログ

令和3年分年末調整について

2021年11月30日 | oda

わかば君:先生!税務署から年末調整のお知らせが届いたのですが、会社として何をしなければならないのでしょうか。

先生:年末調整とは1年間の給与総額が確定する年末にその年に納めるべき税額を正しく計算し、それまで徴収した税額との過不足を徴収または還付して精算する手続きのことです。

一般的に給与所得者は一つの勤務先からの給与所得以外に所得がないか、給与以外の所得があっても金額が少額である人がほとんどで、勤務先で年末調整をすれば税額の精算が済む場合は確定申告の手続きをする必要がありません。

わかば君:確定申告を全員がしなくていいのは楽で良いですが、会社がしっかりやらないといけませんね。

先生:年末は忙しい時期なので早めに準備しておきたいですね。

わかば君:紙じゃないとダメなんでしょうか。書き損じや不備の度に訂正して貰うのも大変ですよね。

先生:今年から税務関係書類における押印義務が改正され、押印を要しないこととされました。

このため、扶養控除等申告書などの年末調整の際に使用する書類についても、従業員等に押印をして頂く必要はありません。

MFクラウドやfreeeのようなクラウドソフトを導入している場合、従業員の方に画面を入力して貰う事もできます。

これを電磁的方法による提供といい、給与等の支払者が次の3つの要件を全て満たしている必要があります。

1.電磁的方法による提供を適正に受けることができる措置を講じていること

2.提供を受けた記載事項について、その提供をした給与等の支払を受ける者を特定するための必要な措置を講じていること

3.提供を受けた記載事項について、電子計算機の映像面への表示及び書面への出力をするための必要な措置を講じていること

また、この電磁的方法による提供を行う場合の要件であったその給与等の支払者が受けるべき税務署長の承認が不要とされました。

年末調整の電子化での簡便化を進める動きが活発になっていますので、上手く使いこなして年末調整で忙しくならないようにしていきましょう!

 

創立費と開業費について

2021年10月22日 | yokota

若葉君:そういえば、会社を設立する時にかかったお金や、営業開始までにかったお金はどのように処理したら良いのでしょうか?

先生:会社を設立する時にかかったお金は「創立費」
会社設立後から営業開始までにかかったお金は「開業費」として処理しますよ。
創立費は例えば、
設立登録時の印紙代・設立の届出を依頼した時の司法書士代等が入ります。
開業費は例えば、
電気・ガス・水道料等の公共料金・机・椅子代・ペン等の事務消耗品が入りますね。

若葉君:創立費と開業費は費用ということですか?

先生:いえ、原則として「繰延資産」に分類されます。繰延資産とは、支出効果が1年以上に及ぶ資産のことです。

若葉君:となると、支出はしたけれど、費用として計上できないということですか…?

先生:そうではありません。一旦資産に計上したあと、翌期以降に繰り延べ、数年にかけて費用化(償却する)ことができるんです。

若葉君:設立年度は利益が見込めなくて、第2期以降利益が見込めるとしたら、
第2期で創立費や開業費を費用化して節税対策をすることができるということなんですね!

先生:はい、そうなんです!

 

貸借対照表と損益計算書の見方

2021年10月06日 | oda

若葉君:貸借対照表と損益計算書を作って頂いているのですが、どんな点に注意して見ればいいのでしょうか?

先生:それでは、まず貸借対照表と損益計算書の説明をしながら確認しましょう。

貸借対照表

一定時点(決算日)の会社の財政状態を表しており、

会社の持つ財産(資産)と債務(負債)と会社の体力(純資産)で構成されています。

右側が「どのようにお金を集めたのか」を表し、左側が「どのようにお金を使ったのか」を見ることが出来ます。

借方 貸方
資産 流動資産(1年以内に現金化できるもの) 負債 流動負債(1年以内に支払う負債)
固定資産(一年以上保有するもの) 固定負債(1年以後に支払わなければならない負債)
純資産 資本と過去の利益の蓄積

貸借対照表から次の項目を確認する事ができます。

・自己資本比率(自己資本/総資本×100)

会社の財政状態の健全性を表す最も代表的な指標です。

この割合が高いほど経営の安全度が高いと判断できます。

50%以上が優良企業と言われる目安となります。

マイナスの場合は債務超過の状態であると判断できます。

・流動比率(流動資産/流動負債×100)

会社の短期的(1年以内)の支払能力がどの程度であるかを表す比率です。

この比率が高いと資金の流動性が高く、支払能力が高いと判断できます。

流動比率が100%以上であれば1年以内に手に入るキャッシュの方が出て行くキャッシュより大きいため経営の安全度が高いと判断できます。

150%以上が優良企業とされ、99%未満で資金繰りに難ありと思われる目安となります。

この計算にはいつ売れるか分からない在庫も含めて計算しています。

・当座比率(当座資産/流動負債×100)

流動資産の内、現金化しやすい資産のみ(現金預金、受取手形、売掛金、有価証券など)を集めて算出します。

棚卸資産(在庫)を除外して計算することで流動比率よりも厳しく短期の支払の安全性を見ることができます。

120%以上なら優良企業とされ、69%未満で資金繰りに難ありと思われる目安となります。

流動比率が高いのに当座比率が高くない場合は在庫が多いのではないかと判断する事ができます。

損益計算書

一定期間(事業年度)の経営成績を表します。

1年間で売上によってどれだけ稼ぎ(収入)があり、その稼ぎを生み出すためにどれだけのコストが掛かっていて、その結果儲け(利益)がどれだけあるかを見ることができます。

売上高 本業を軸に業務での収入全てを合計します。
売上原価 仕入などの費用
売上総利益(粗利) 売上高-売上原価で算出される利益です。
販売費及び一般管理費(販管費) 人件費や家賃などの経費です。
営業利益 売上総利益-販管費で算出され、営業活動の儲けを表します。
営業外収益 本業以外での収益のことです。(預金の利息、株の配当金など)
営業外費用 本業以外での費用の事です。(借入金の利息や株の売却損など
経常利益 営業利益+営業外収益-営業外費用で算出され、会社の経常的な活動での儲けを表します。
特別損益 固定資産(建物や土地など)の売却損益、有価証券の売却損益、災害損失などが計上されます。
税引前当期純利益 経常利益-特別損益で算出され、会社全体の儲けを表しています。
法人税等 会社が支払う法人税、事業税、住民税などです。
当期純利益 税引前当期純利益-法人税等で算出され、会社の手取りと言うべき儲けを表します。

 

貸借対照表では、現金の残高がいくらあるのか、支払う債務がどれくらいあるのかを把握する事が大切です。

損益計算書はその年度のものだけで無く、数年間を比較して見てみることで会社の実態が読み取れるようになります。

 

ページの先頭へ戻る